けー

ワイルド・チェイスのけーのネタバレレビュー・内容・結末

ワイルド・チェイス(2000年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

おバカ映画よりのコメディテイストでスタートしつつ、なんだかコメディテイストも入ったいい感じのアクションスリラーに仕上がってた気がしないでもない...(は?)

でも面白かったんですよ。

設定そのものはすっごくバカバカしいんです。

なんというかマーティン・ローレンスとかマーロン・ウェイアンズとかがやりそうな。

シナリオだけ読んだら、おバカ系ドタバタコメディものかなって印象になるんじゃないかな?っていう感じの流れなんです。


だって9ヶ月間かけて下見をして盗みに入ったのが小売店の倉庫でブラックタイガーを盗もうとするわけですよ。
でも9ヶ月前には子犬だったドーベルマンがすっかり成長して立派な番犬となっていて、そのコに追いかけられて逮捕される主人公アルヴィン。

かたや心臓に持病を抱えていながら金塊強盗の片棒を担ぎ、途中で発作を起こして薬を慌てて飲むハメになる強盗その1。その相棒が天才ハッカーでトリガーハッピーで冷血漢。

心臓に持病を抱えた強盗その1とアルビンはたまたま同房になり、なぜか奥さんへの遺言を託される。

それが金塊の隠し場所と睨んだ財務省(?)からの捜査官エドガーから手荒く取調べを受けたアルビンはあっさり白状するも、そこから何も見つからない。

エドガーはもう一人の強盗を誘き出し逮捕するためにアルビンを囮にすることにする。

発信機を仕込んで、アルビンを釈放するのだけれども、そこからはアルビンの私生活を盗聴する捜査当局の皆さんが本命の強盗を捕まえる前にバカなことをしでかして警察に捕まらないように陰ながら全力でサポートするっていう。

ほら、なんかおバカコメディっぽいでしょ!


でもこれをアントワーン・フークア監督がとっても重厚なムードで撮っていて、加えてジェイミー・フォックスという俳優さんがアルビンを演じると、まず”おバカ”要素はどうも薄れちゃう感じで。

どう考えても”おバカ映画設定だろう”要素は最初から最後まで全編にわたって存在するのに、それをまぁトニー・スコット監督とかを彷彿とさせる重厚さで撮っちゃったおかげで、なんだろう違和感というかなんかズレてる感が終始つきまとうもなんだかすごく”いい話”っぽいエンタメ映画を見たような....気持ちにもさせられないでもないっていう。

このシナリオをどのテイストで撮るのが正解なのかもはやさっぱりわからないし、これはこれでありなんじゃないのと思わせるだけのテンポよさと迫力があって、ええっと????

こんな感じで悶々しつつも、好きなノリだったということも否定しきれず。

いやー、映画って難しい。



 あ、今回マイク・エプスとマーティン・ローレンスを混同していたらしいことをようやく認識しました!(←またか)

 懐かしのスパイドラマ「Burn Notice」のジェフリーさんが出てました!

 こういうキャラ昔から得意なんですねぇ。
けー

けー