このレビューはネタバレを含みます
ドキュメント、イルカについて
2011年3月19日 18時22分
2009年、監督ルイシホヨス。アカデミー長編ドキュメンタリー賞受賞。
昨年、「上映中止!」問題が勃発したアメリカのドキュメンタリー。
(私の考えとして、基本上映反対は、反対です。日本の広義な表現の自由、伝達する自由を尊重してほしいものです。)
見に行きたいなぁという思い、上映反対にしたい思い、イルカについて大事にする勢力等々の先入観情報。新作レンタルにて鑑賞。
一見そのまんま見ると、かなり面白く作っています。グイグイ引き込まれ、中盤、演出に私も気持ちが乗っていきます。
勿論劇中
「?疑問?誇張?それどんだけ情報として正確なの?」かなりのハテナマークが横切ります。
鑑賞後は、雑誌記事を読みたくさんの疑問符を消す作業になってしまったのですが、、。
ドキュメントは、イルカを守る活動をするリックオリバーさん。
彼の日本での活動を記録したドキュメントです。
所感いくつか、、、。
ドキュメンタリーとして面白く作らていた事は、確か。
イルカって食べてる事実、イルカってお金になる事実に驚いたのも確か。
だけど、どこか無数の疑問符と浅はかさを感じたんです。
比べるなら
日本ドキュメンタリストの鬼、原一男監督や
オウムを密着、対した「A」森監督を本作の横に置くと、
本作の中立性を保つ冷静な分析や彼らの「イルカ」を守る気持ちを腹割って、エモーショナルにぶつかって欲しかった、とことん日本人にちゃんとした形で、と思う。
(劇中の日本怒号シーンは、意図的にけしかけたとか、、。その前後をカットしているので敵意な日本人に見えるはずです。理由があるんですね。雑誌にて拝読。)
このオリバーさんが、何を隠そう「イルカ」で儲けて「イルカ」を捕っていた事と今のイルカを解放するという運動に「なぜ、どうして」が足りないようなきがするし、、。
せめてその思いを自己吐露するように日本人にぶつけて欲しかった。
アメリカのドキュメンタリスト、マイケルムーアのように、語ってほしかった。
もっと利己的な、わがままな感情、イルカはこうだよと主張、対立が欲しかったです。
だってこれを撮られている日本の皆様の気持ちも十分わかるので、、。
日本側と会議をした様子を映画にした方がもっと良かったのかも?
合法、違法も何となくまじくっていて。おちも、そりゃー当然のオチという感じです。
その映像を魅せられてもそういう事なんでと思う気持ちが強くなったきました。
イルカについての本作、監督の姿勢が一番駄目で
オリバーさんに言われて賛同。
「はい、撮ります」みたいな思慮の無さが一番残念かなと?
統制も、デレクションもオリバーだより過ぎ。
日本人とちゃんと感情的に理性的にドキュメンタリストしてほしいなあ、もっとと思いました。残念。
入江というより捕鯨の活動というか、イルカについての掘り下げを個人的にもっと知りたくなった。
軽い知的飢餓に陥ったザコーブ、入江ドキュメンタリーでございました。
さて
アメリカ人がみた、イルカについて、入り江について。
はたしてあなたは本作をみて何を感じますか?
追記
ラストのオリバーさん(笑)でした、、。
追伸
本作のアカデミーってなんか、眉に水つけたいですね。
あと、原一男監督また、ドキュメントとらないかなー(かなり無理な夢)