ユースケ

ウォンテッドのユースケのネタバレレビュー・内容・結末

ウォンテッド(2008年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

冴えない会社員のタムナスさん(ジェームズ・マカヴォイ)が、ゴージャスな唇お化け(アンジェリーナ・ジョリー)にそそのかされ、スーパー暗殺者を目指すファンタジーな一本。
※アンジェリーナ・ジョリーがポスターやソフトのジャケットで幅を利かせていますが、あくまでも主人公はジェームズ・マカヴォイなのでご注意下さい。
※ 【ヴァンガード】でカードファイト‼︎している気分になっちゃうDAIGOの吹き替えが絶望的にヘタクソなので字幕版でご鑑賞下さい。

みどころは、弾丸の軌道を自由自在に操るバレットカーブをはじめ、独特なビジュアルで描かれるスタイリッシュなガンアクション。
特に、パーフェクト・ウェポンと化したジェームズ・マカヴォイが大虐殺を繰り広げるクライマックスのカチコミシーンは必見。唐突すぎる前振りはどうあれ、ネズミ爆弾は最高です。

更に、どんな怪我でも入浴すればたちどころに治す秘湯・回復風呂もたまりません。
アンジェリーナ・ジョリーのタトゥーまみれの裸体やジェームズ・マカヴォイのバキバキの腹筋もをお見逃しなく。

とにかく、スーパーヴィランによってスーパーヒーローが根絶され、スーパーヒーローの名残はコミックの中だけに存在するスーパーヴィランが裏から世界を支配するアメリカを舞台に、エミネム似のボンクラ主人公がハル・ベリー似のスーパーヴィランの導きによって一人前のスーパーヴィランへと成長する姿を、セックスとバイオレンスとブラックジョーク、そして、マーベル・コミックとDCコミックスのヴィランへのオマージュたっぷりに描いたマーク・ミラーによる原作コミックは要チェック。
現状を変えられないボンクラな私たちへ「自分の人生を本気で生きろ」とエールを送る【ファイト・クラブ】を思わせる傑作です。