ミラーズ

アフリカの光のミラーズのレビュー・感想・評価

アフリカの光(1975年製作の映画)
5.0
「吐き溜め感、時折リリカル」

ショーケンと田中邦衛が、冬の北海道の漁港羅臼で、アフリカ行きの船に乗ること夢を見てうだつく、青春像。

結構なジャンプカットの連続で、場面に唐突感があるが、ストーリーは分かるけど、近年の親切で優しい青春映画に比べると、卑猥てドギツイ印象を受ける。

ショーケンと田中邦衛の歳の離れた親友コンビが、ベタベタイチャイチャして四六時中くっついているところが多いので、同性愛にも見える。

当人達は否定しているが・・怪しい。

桃井かおりの酒場女でヤクザの情婦とも代わりばんこに合体するが、ショーケンは、邦衛のケツとかチンコの世話をする。
ちなみに邦衛の生ケツは二回以上見られてます。

更にショーケンは、周りのヤクザのボスやチンピラ漁師達にもペッティングに似た感じで触って貰うとか、思い切り身体をくっつけて近い近い芝居。

神代辰巳監督特有のねちっこい雰囲気を体現した芝居を見せるショーケン。

峰岸徹の食べたガムを口移しでクチャクチャと受けるとこや、センズリ射精を千円札で拭くなどきわどい。

さらに雪中て自殺した女の遺体のオッパイ触ったり財布から金をくすねたり、駅にいる中学生達にいきなりビンタをかますなど凄い。

舞台となる北海道の羅臼漁港の漁師も、殆ど野獣のようなチンピラばかりで無法地帯か?公開後に羅臼市民から抗議は無かったのかな。

これだけ、やな感じの底辺掃き溜め感があるのに、時折とてもリリカルに見えるのが凄い映画。

ショーケンの存在感のある演技と神代辰巳監督の力強い演出に刮目。