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アメリカン・ビューティーのkojikojiのレビュー・感想・評価

アメリカン・ビューティー(1999年製作の映画)
3.6
#1269 作品賞(87/95)
1999年 アメリカ🇺🇸映画

監督:はサム・メンデス 
「1917」「007スペクター」の監督さん
音楽: トーマス・ニューマン、 ピート・タウンゼント
映画脚本: サム・メンデス、 アラン・ボー
第72回アカデミー賞作品賞他 5部門受賞

 イメージしていた映画とは全く違った。なんでこんな映画がアカデミー賞作品賞を取るんだろうと思っていた。やっぱり勝手に決めつけてはいけない。エロ親父の話にサスペンス要素も加わり、最後は結構考えさせられる映画なのだ。

 郊外の住宅地で、不動産業を営む妻キャロリン(アネット・ベニング)や、高校生の娘ジェニー(ゾーラ・バーチ)と平凡に暮らしていた中年男性レスター(ケヴィン・スパイシー)。
彼は、仕事を解雇されて、そして娘の同級生アンジェラ(ミーナ・スヴァーリ)に一目惚れする。アンジェラに好かれようと生活を一変させ、家族との付き合い方も吹っ切れたように変わっていく。
しかし、このことがきっかけに一家の平穏な生活は崩れ始め、隣人一家をも巻き込んだ家庭崩壊劇の幕が上がる。

 ただでも異様なケヴィン・スパイシーがこのスゲべ親父ピッタリのハマり役。脚本は彼をイメージして書いたのではないかと疑ってしまうほどだ。
 彼の見た目の異常さが際立ち、彼の行動と外見に踊らされてしまうのは、この物語の家族や隣人だけではない、我々も同じ目線で彼を見てしまう。しかし実は普通の親父だった。それだけにこの映画、アメリカンビューティというよりは「アメリカの悲劇」とでも言える作品だ。
 結局何が言いたいのだろう。アンジェラもただ普通が嫌いな普通の女の子、レスターも最後は家族の写真を眺めて、幸せな思い出に浸ろうとする普通の父親。娘も妻も本当は普通の家族のような気がするのだが。
しかし、隣はどうかなぁー。

2023.06.30視聴304
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