MarySue

告発の行方のMarySueのレビュー・感想・評価

告発の行方(1988年製作の映画)
1.0
レイプを題材にした作品って、被害者が明らかに非がない清廉潔白な人物じゃないと、イマイチ感情移入しにくい。だから被害者も悪いって言いたいわけじゃなくて、それを踏まえた上で被害者の人間性を深めるサブプロットを入れていないのが問題。

せっかく家庭環境の話が出たのに設定としてだけだし、検察官と交流するシーンもろくにない。クスリをやってて見た目が軽そうに見えるっていうのは単なる設定であって、それが全てではないのにその属性を持った被害者としての面しか見せずに、人間として活動している場面が全くない。感情移入させるための努力が感じられない。

この世界で起こりうる事件の一例をプレス機にかけて、薄く薄く引き延ばしただけの映画、創作として機能不全な作品。

もちろんレイプシーンは力入れてると思うし、加害者にイライラする展開はある。それを考慮してもこの作品における人間の扱い方や構成、というか全部にイライラする。

なんか自分でもビックリするくらい文句しか出てこなかった。
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