ナイルの娘のmrhsのレビュー・感想・評価

これなら『風櫃の少年』と『台北ストーリー』で良いのではないか…？と言いたくなる部分がないでもないが、『風が踊る』と比べると固定ショットの説得力が段違い。終始一貫性のある色彩設計が勝因？

しかし驚くのは決して予算に恵まれた作品ではないことは明らかで、特定の場所での場面が何度も繰り返されるのに、チープという印象がないこと。この辺長回しの組み合わせの上手さと典型的な切り返しが少ないことも関係しているのかもしれないが、見事。やはり凄い監督だ。