JAM

スーパー!のJAMのレビュー・感想・評価

スーパー!(2010年製作の映画)
4.0
戦うんだ、正義の為に。
罰するんだ、正義の為に。
殺すんだ、正義の為に。

妻に逃げられた冴えない男,フランクは神に選ばれた。己の正義を成す為に、妻をもう一度取り返す為に、コスチュームを身に纏い、正義のヒーロー,クリムゾンボルトとして立ち上がる。
いやー、最高。
ヒーローって狂ってるんだ、という事実を犇犇と突きつけられる百分。以前、キックアスを見たんですが見ようによってはキックアスよりも現実的にヒーローとは名ばかりの狂人を描いた作品。フランクが向き合う現実の一つ一つが哀愁に満ち溢れていて、だからこそ本作に込められたメッセージが零れることなく作中に収まっています。そうしてみると、OPの安っぽいアニメも味がある。
本作に出てくる奴は、どいつもこいつも頭おかしいんですよ。その中でも一番のやべぇ奴ことヒロインのボルティー登場が決め手でしたね。暴走していたフランクの正義的活動が、あそこから正義とは程遠い物になってしまった。ですから、本来は爽快であるはずのラストの無双シーンはただただ悲しい。
正義の為なら、何をしてもいいのだろうか。
そんな感じで、スーパー!でした。
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