tamago

ふたりのtamagoのレビュー・感想・評価

ふたり(1991年製作の映画)
4.5
新尾道三部作ということで、前から観たかったのをやっと観れて良かったです。
姉の千津子が事故で亡くなってからの冒頭の謎展開がさすが大林監督、力技でねじ伏せて来られますが、それに乗っかるとあとは作品の世界に没入できました。

とにかく姉妹のやり取りがほんわかしていて心地良いのですが、学校での人間関係、姉妹の間の嫉妬や憧憬が意外とシリアスに描かれており、見応えがありました。

お姉ちゃんとのやり取りの中で、妹の実加が成長していく姿に途中で何度もウルウルしちゃいましたが、観終わった後の切なさと幸福感が混ざった感動は得難いものがありました。それと久石譲さんの音楽と尾道の風景と役者さんたちの演技の相乗効果は絶大でした。

劇中で実加のピアノの演奏シーンがあるのですが、大林監督の作品ではピアノが効果的に使われていて、今作でもノスタルジックな雰囲気を醸し出していました。
キャスト達が劇中でも歌われていた素敵な主題歌が、エンドロールで流れたのも感動したのですが、それを歌われている人にびっくり!観てのお楽しみということで。
tamago

tamago