GaPTooth

密告のGaPToothのネタバレレビュー・内容・結末

密告(1943年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

原題:Le Corbeau

目茶苦茶面白かった(*’ω’ノノ゙☆パチパチ

市民病院に勤めるジェルマン医師は学校に間借りしている。
病院での噂。「ローラはジェルマン医師の愛人」噂の出所は『カラスより』の手紙。

ローラはヴォルゼ医師の妻。
ローラの姉マリー・コルバン(看護師)はヴォルゼ医師の元婚約者。

ジェルマンを出迎えたのは、眼鏡の少女ロランド。

匿名の手紙。
ジェルマン宛『ローラとの不倫はやめろ。何もかもお見通しだ。カラスより』

ローラの夫ヴォルゼ宛『ジェルマンがローラを妊娠させた。夫の留守中に堕胎させた』

ドローム宛『ジェルマンが中絶手術を行い問題になっている』

ローラの夫ヴォルゼ宛『老いた酒飲みめ。酒のせいで見えてない。ジェルマンに病院の名誉を汚されている。さらに会計係の悪巧みも悪党のヴォネヴィだ。1月15日付けの書類の入所経路を聞いてみろ。カラスより』

ヴォネヴィ宛『老いたブタ野郎。堕胎医のジェルマンと仲良くしておけ。お前の娘ジャネットが外科室に長時間入り浸るなら彼の助けが要る。カラスより』

町長宛『兵役忌避者。堕胎医ジェルマンに汚された町を治めている。3つの告発がある。①ジェルマンは以下の女性と..
(女性の名前が列挙)。②ジェルマンはモルヒネを密売し無実のマリー・コルバンに責任転嫁している。③町長の妻を寝取った。』

検察官も興味を持つ。まずは病院から捜査。

ジェルマンの過去。
グルノーブルで働いていた。
医学名簿にジェルマン医師の名前は載っていない。
グルノーブルで働いていたジェルマン・モナトは15年前に去り脳外科医になった。

マリー・コルバンが「カラスなんじゃね?」と疑われている。ジェルマンに対して不満を抱えているから。

手紙を投函する者を見張る老婦人たち

ジェルマン宛『ジェルマンはペテン師で盗人。嘘つきの堕胎医だ。カラスより』

ドニーズと一夜を共にするジェルマン。

翌日。ドニーズに「落ち着くまで町を出ていく」と告げるジェルマン。

教会でローラと密会。
現れたドニーズ。
ドニーズに嵌められた?
いやドニーズも嵌められた。

入院患者No.13が自らの喉を割いて自死した。『カラスより』の手紙で自分が肝臓がんであることを知り悲観した為。そして患者No.13を嫌っていたマリー・コルバンに嫌疑がかかる。

No.13の葬列。
カラスよりの手紙がマリーの花輪からヒラリと落ちる。『13番はジェルマンに殺されていた。彼はローラとドニーズの愛人。郵便局の盗人ロランドにも手を出す。カラスも葬式に参列する』と記されていた。

マリーは否定するが、群衆はマリーを犯人だと決めつけ追い立てる。
マリーが自室に戻ると部屋は荒らされ壁には『監獄』との落書きがあった。
結局マリーは監獄に入ることになり、町は以前のような静けさを取り戻したかに思えた。

「マリーは無実だ」と断言し無実を証明できると言う。その根拠は盗人少女ロランドから聞いた恐ろしい話。そしてジェルマンが怪しいと話すが、ローラの夫ヴォルゼもジェルマンと同じ理由でロランドに金を貸していることから決してジェルマンを疑うことはできないと結論付けられる。

その頃、ジェルマンは町を出ていく算段中、ドニーズから熱烈な愛の告白を受けるが相手にしない。
落ち込むドニーズを励ますロランド「彼はまだ出ていかないわ」と。

ローラに以前破り捨てた手紙を届けた理由を訊かれたジェルマンは言う「私はいなくなる。そしてもう書かない」と。
ローラは訊ねる「ドニーズがいなければもっと手紙を描いた?」
ジェルマンは答える「そうかもな」

ミサが執り行われている時、教会の回廊から1枚の手紙が舞い降りてきた。
教区民の皆さん宛『事を急ぎすぎた。犯人はマリーではない。私は町の浄化を続ける。不正は全て暴いてみせる。邪悪なるジェルマンを追い出さない限り。あなた方の兄弟カラスより』

この手紙が回廊から降ってきた事によって回廊に居た18人が疑われることになった。こうした事態を受けたロランドはドニーズに呟く「ジェルマンは出ていけない」と。

町は大騒ぎ。
知事、副知事をはじめ議員たちは「犯人の目当てはジェルマンなんだからジェルマンから目を離さなければ良いのでは」という結論に至るのだが...

No.13の母親は息子の死に対する復讐を誓う。犯人を殺してやる。

1万フランで雇われた女が患者に成り済ましてジェルマンに近づく。

ここでジェルマンが正体を告白する。
自分はジェルマン医師ではない。
産婦人科医でもない。
自分は3年前パリにいた脳外科医ジェルマン・モナトだ。
当時妻が居た。出産の時妻を有名な産婦人科医に託した。
が、バカな医師は無理やり出産させ母子共に亡くなった時にモナトであることをやめた。
そしてジェルマン医師としてこの地方の町にやって来た。

ヴォルゼとジェルマンの考察。
カラスは2ヶ月で850通もの手紙を書いている。カラスは1人であるとは考えにくい。共犯者がいる。複数人。

回廊に居た18人に対する筆跡試験。

ドニーズの部屋でジェルマン宛『最愛の外科医。ドニーズはお前のせいで妊娠した。絶好の手術の機会だな。カラスより』の手紙を見つけ驚くジェルマン。
手紙を書くドニーズの姿を見て「現行犯だな」と詰め寄るジェルマン。
が、ドニーズは自分で直接言えないことをカラスの名を借りて手紙を書きジェルマンに妊娠したことを伝えたかっただけだと涙ながらに訴える。カラスの真似をしただけだと。

ローラ宛『最後の忠告だ。ジェルマンとの関係を絶たなければ、これと同じ銃弾で撃ち抜くぞ。カラスより』

ローラの指にインクが付いていることを不思議に思ったジェルマンは、同様の手紙の書き損じを見つける。ローラがカラスなのか?

ヴォルゼ医師はローラが犯人だと言わんがばかりの証言をする。

ローラは言う。「最初の手紙は私。けど後の手紙は夫が書いた」

病院に収監されるローラ。

『呪いは解かれた』という書きかけの手紙。机に伏せたヴォルゼは何者かに殺されていた。

それを見て「ヴォルゼがカラスだったのか ...」と呟くジェルマン。
決定づけたのは復讐を遂げたNo.13の母親が去っていく後ろ姿。
見送るジェルマン...でFIN。

※きっかけはローラ。町中の人々が「カラス」の真似をして手紙を書き送っていたというオチ(笑)だから2ヶ月で840通もの手紙が存在したんだよな(笑)
GaPTooth

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