まさなつ

マカロニのまさなつのレビュー・感想・評価

マカロニ(1985年製作の映画)
4.5
レビュー100本目は日本、200本目はアメリカだったので、300本目はヨーロッパでと思いましたが、好きなのたくさんありすぎるので、まずはイタリアから再鑑賞できたこの作品を。

「マカロニ・ウエスタン」ではありません^_^

何度観ても愛さずにいられない映画。

ジャック・レモンとマルチェロ・マストロヤンニ。コメディもシリアスも上手いアメリカとイタリアを代表する二人の共演というだけで嬉しいです。

ジャック演じるロバートが仕事で40年ぶりにナポリに降り立つところから始まります。彼は大手航空会社の副社長。滞在するホテルに訪ねてきたマルチェロ演じるアントニオ。40年前ロバートは兵隊としてナポリに来てアントニオの妹と恋仲となる。でもロバートは全く覚えていない。それどころか、アントニオをたかりにきたと思い、追い返す。

ロバートはナポリの街を散策する中で少しずつ過去を思い出す。不思議なことにアントニオの周りの人々はみんなロバートのことを知っているよう、、。

とにかく、二人が同じフレームの中に映ってるだけで、頬が緩んできます。海岸に佇む二人。ババというソフトクリームを頬張る二人。可愛いです。初老のおじさん二人なのに絵になるなぁ〜。

ロバートは仕事では勝ち組だけれど、その他では決して満たされていない。いつも疲れた顔で心は空っぽ。それがアントニオやその家族、近所の人々との触れ合いやナポリの街の雰囲気で、徐々に氷の心が溶けていく。その感じを、可笑しく暖かくちょっとファンタジックに描いていて、心がポッカポッカになります。

エットレ・スコーラ監督。大好き。音楽もとてもいいです。

「人生を楽しむ」、、いかにもイタリア的ですが、やっぱりそれが一番!分かりやいというか、分かり切った話なのに、この二人が演じると、なぜか心地よいです。地味な小品ですが、私にとっては心の片隅にいつも置いておきたい大好きな映画です。
まさなつ

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