みやび

乾いた花のみやびのネタバレレビュー・内容・結末

乾いた花(1964年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

空虚感、絶望感、倦怠感、やりきれなさ、寂しさ、まともから外れてしまう心。
ぱちん、ぱちんと小気味いい花札の音が心地良い。
生きている実感が掴めない。ギャンブルや暴走、殺しでなんとか生を保つ。
死んだ目をした人たちみたいに"まとも"には生きたくないし、生きられない。
全体に漂う雰囲気が好き。

終盤の、オペラが流れる中で村木が人を殺すシーンが何故か泣けた。あの時の表情、仕草、雰囲気にやりきれない悲哀を感じてしまう…。

加賀まりこさん目当てでみた作品だけど、最近観た中では1番好きな映画になった。
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