まる

南極料理人のまるのネタバレレビュー・内容・結末

南極料理人(2009年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

私、これ好きです。

印象に残るような大事件は起きないし、何か特別な料理が出てくるわけでもなく、南極っぽさを感じるのは一面の雪景色くらい。

隊員たちはそれなりにスペシャリストなんだろうけど、凄い仕事をしているようには全く見えない。

なんなら「良い年したおじさんたちが秘密基地作って遊んでるだけ」に見える。

でも、それが良い。

観測隊の8人はそれぞれ個性的だけど、8人が揃ってるシーンで悪目立ちする人はいなくて、黙っててもそれぞれ存在感がある。

大爆笑はしないけど笑える空気はずっと流れてて、クスリとするシーンがたくさんある。

そんな温かい空気が流れていたことが良く分かるのが、唐突に訪れた帰国の日。

もぬけの殻となった観測基地の寂しさったらない。

部屋で観てたのに、なんだか部屋の温度も下がったような寂しさを感じてしまった。

何も起きないし、強いメッセージ性があるわけでもなく、毒にも薬にもならない映画だと思ってたけど、私はおじさんたちのワチャワチャした姿に癒されてたわけだ。

小学生8人が公園で遊んでる姿より、おっさん8人が公園で遊んでる姿の方が、絶対見てて楽しいもんなー。

仕事を引退したとき、「秘密基地作ろうぜ」と言って乗ってくれる仲間が8人いる人生を送りたい、そう思った。
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