堊

子猫をお願いの堊のレビュー・感想・評価

子猫をお願い(2001年製作の映画)
2.2
『映画崩壊前夜』で『夜の人々』、『市民ケーン』とか錚々たる名前だして褒められてるけど(しかも二回連続で)個人的にそこまででもなく…。
ステロタイプなセリフ、笑いの不自然さ(それに対して特にアティチュードがあるわけでもない)、動作の大仰さ、エキストラの反復っぷりなどなど。個人的には鏡の手動スプリット、五画面分割、OPとかペドゥナが打つ文字の加工とかデパルマみたいな画面加工への趣向が気になる。ダサいし。ラストは笑う。
こういう作品を見ると90年代の邦画の「リアリティ」への貪欲さは尋常じゃないっていうか、たまたまその二本観ただけだけどごく最近の『恋物語』とか『미성년』みたいな方面って「Jムービー」(そんなものが存在していれば)への追随のようにすら思える。

それにしてもやっぱりペドゥナが覇気ある。撮影メイキングで現場に寝転がるショットの破壊力よ。インタビューの態度のデカさも怖い。ケータリングスタッフをボコボコにしてそう。高校の時の好きだった、交通事故で左腕無くした(と噂されていた)先輩にすごく似てる。先輩もタバコ吸いながらシブツタ通ってた。太田先輩元気かな。
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