淡い光と一面の緑に、オレンジ色のひなげし、赤い服、赤いタライ。
緑の中にテーブルを置いて食事をしてるだけなのに物語を感じてしまう。
エリック・ロメールの色使いと、たわいない会話の応酬に、特にストーリー性はないけど惹きこまれます。
田舎暮らしで絵を描いているレネットとパリに住む学生のミラベルが偶然出会い、その後、パリで一緒に暮らし始める。
性格や考え方が全然違う2人のやりとりが面白い。けっこう長いセリフなのに、あまりに自然体で微笑ましかったり。
2人の些細な出来事を描く4編のオムニバスからなります。
1話のみ、田舎でのエピソード。
自然が息を止める一瞬の時間「青い時間」。
夜と朝の間のわずかな静寂の時間、空がほんとに深い青になる。
2~4話はパリでの話。
都会で起きる出来事が、痛いんだけどちょっと楽しい。
都会では人と向き合い、田舎では自然と向き合う。
都会と比べると田舎が魅力的に思えるなぁ。
このオムニバスは素敵。