レネットとミラベル／四つの冒険のアニマル泉のレビュー・感想・評価

田舎娘レネットと都会娘ミラベルの四つの断片。登場人物はロメール好みの迷惑な人たちやいかがわしい人ばかり。レネットは純粋ゆえに要領が悪くて周りをこじらせる。ミラベルは要領がいいがどこか大胆に間違っている。思い込みの激しいボーイ、女スリ、詐欺師、饒舌でいい加減な画商。いつもの恋愛劇ではない。田舎小屋、カフェ、スーパー、駅、画廊といったありふれた場所でおかしな日常が繰り広げられる。ロメールがおそらく即興演出でデッサンのように軽やかに素早く描く。16ミリ撮影。