【山崎貴監督は三丁目なんかより本当はこんな映画撮りたかったんでしょ?】
うむ、確かにご指摘の通りあれもこれもどこかでみたことのあるものばかり。駄菓子菓子!あなたも私もそんなあれこれが大好きなはずだぞ。これまで、そういったビジュアルを一手に引き受けてきたのがアニメやゲーム業界で(SF的)才能ある人材は映画界にはほとんどいなかったはずだ。邦画でそれを観ることが出来るなんて、なんたる僥倖。
セット、小道具のイカニモそれっぽい意匠が嬉しい。陳腐に見えるプロットやエイリアンも観客の間口を広げるためなんだろうと思う。古くはサイボーグ009の「加速装置」、最近ではコミック「銃夢」に登場した「アクセラレータ」など、ソニックムーバというガジェットの使い方も、ストーリーによく馴染み、効果的。自らのクロック周波数を加速させると、周りの動きが遅く見えるという石ノ森章太郎のイメージを見事にビジュアル化して見せた。
ミヤモトの職業(?)「リターナー」の由来は「元に戻し屋」?「現状回復屋」?いずれにしろカネのためなら殺人もいとわない非情なアウトローを演じるには金城武ではチト役不足な気もする。 ミリのお気楽なお着替えシーンは、未来での悲惨な彼女の境遇と対比させる意味で、効果的であったと思う。 そもそも悪人顔の岸谷五朗は実に嬉しそうに演技してましたな。これから悪役のオファーが増えそう。