いはん

暗殺のオペラのいはんのレビュー・感想・評価

暗殺のオペラ(1970年製作の映画)
3.7
あー、難しい。
話が難しいわけじゃないですよ、まぁそう来るよねというように、ある意味プロット通りの映画。でも、まじで難しかった。

抽象的な、メタファーを用いた表現が多かったからそこ、難解なものになった気がする(私にとっては)。結果的に父の創り出した”歴史”を変えることなく街を去ろうとする息子であったが、それが故に囚われてしまったことになる。それとも、タラの街自体過去の産物、過去に囚われた何かであり、一度踏み入れるとその時間に捕まってしまうのだろうか。最後のシーンは巧く言語化出来ないですが、そこら辺の哲学書を漁れば上手い文章が出てきそうな気もする。

愛人役の人が、過去と現在を結ぶ役割をしてくれていたのかな。同じ顔をした親子、同じだけの白髪を持った愛人。変わらない街、変わらない人々。全てを捕らえて離さない時間。
いはん

いはん