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花蓮の夏のkazataのレビュー・感想・評価

花蓮の夏(2006年製作の映画)
5.0
『君の心に刻んだ名前』が個人的に物足りなかったので、台湾BL映画の金字塔的作品(?)な本作をウォッチしましたが……『君の心に〜』が本作を意識して作られていることがよくわかったと言うか、「結構まんま同じ件やってるじゃん!」って思ってしまったよね。

子どもの頃からの親友同士のジェンシンとショウヘンの間に女友達のホイジャが加わって、それぞれの感情がグチャグチャになっちゃう三角関係モノだけども、、、個人的には『君の心に〜』よりもグッときました!

各キャラが友情と恋愛感情の狭間で揺れ動く感じも良かったし、特にラストシーンでのショウヘンの秘密の告白が感動的で……『君の心に〜』の現在パートで明かされる秘密なんかよりもずっと心に染みるって!
(「好きな相手からそんなこと言われちゃったら諦められないどころかますます惚れるって!」レベル!!)
("いつでも探してしまう、どっかに君の姿を"状態の高校時代のショウヘンの描写が良き!)
(この告白を聞いたらショウヘンの全ての行動に納得&共感できました!)

技術面でも、映画冒頭からカメラ&役者の運動方向が一致するスムーズな繋ぎで現在→過去への移行が行われていて……この一連を見ただけで「間違いなく最後までイケる!」と確信。

いつもショウヘンの後ろにいた(冒頭のかけっこ、自転車、バイク)ジェンシンが、ある時、ショウヘンをバイクの後ろに乗せる(=位置関係の変化)描写からの…(一線を越えちゃう)…な流れ、そして最後は車で横並びに至る辺りの演出も完璧。

『恋恋風塵』『藍色夏恋』『あの頃、君を追いかけた』に連なる"悶え死に映画"に出会うことができました。。。
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