アカデミー撮影賞を獲得した、テレンス・マリック監督の長編第2作目。
20世紀初頭、テキサスの農場。季節労働者として雇われた若い男が、恋人に対して、自分の妹だと偽って若い農場主と結婚するよう持ちかける。
"Nobody's perfect. There was never a perfect person around. You just have half-angel and half-devil in you."
【映画音楽の巨匠エンニオ・モリコーネ祭り】 Vol.1。テレンス・マリック監督作品、初鑑賞。
もはや言うまでもないかもしれないが、広大な自然の風景が美しい。朝夕のマジックアワーを狙って撮影したらしく、自然光ならではの淡くて繊細な映像が見られた。映像だけでなく、若い男女の愛憎劇も心に響くものがあった。
詩的。四季折々の壮大で美しい映像の数々を、妹のボイスオーバーで繋いでいく。時間経過を忘れ、映像に飲み込まれてしまうような感覚があった。
人間同様、動物、植物、乗り物、昆虫も、"自らの意思を持つ生き物"として撮影されているように感じた。特に、風で波打つ黄金の小麦畑、火の海、稲刈り機を始めとする乗り物が"生きていた"。人間も世界の一部ということを強く印象付けられたし、持てるものと持たざるものの差、自然の残酷さも痛感させられた。
レトロな乗り物が映える。大型農作機械。小型飛行機。自動車。オートバイ。
若き日のリチャード・ギアとサム・シェパードが恋敵に。
モリコーネのテーマ曲。人間の一生を表現したような雄大さ美しさがあった。
生命。四季。農場の1サイクル。人間の一生。人間、動物ウマ、鳥キジ、植物小麦、昆虫イナゴ、芽吹きを地下からクローズアップで。イナゴの大群。虫嫌いな人は要注意。
テキサスの田舎の農場を舞台にした三角関係ドラマということで、『ジャイアンツ』を想わせる節あり。
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