『時代劇が前衛だった』にて鑑賞。
阪東妻三郎が出演した最初の作品。なので、戦中と戦後の検閲によって当時の作品が変わり、それでも名作として支持を受けている。
表面上にある松五郎の変化と変わらぬ姿勢。切り取られた事によって観客へは余韻として委ねられている幸にも繋がっているのかもしれない、のかな。
車屋の松五郎の姿から時間の移ろいが生まれ、ラストの走馬灯のように続くシーンの切り替わりは幻想にもなっていく。
劇場を出ると道路を挟んでテアトル新宿の向いでは花園神社の一の酉。もしかしたら松五郎がいるのかな、なんて想いも横切る。