ククレ

ピアノ・レッスンのククレのネタバレレビュー・内容・結末

ピアノ・レッスン(1993年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

ホリー・ハンターの映画を観ようと思ってアマプラで見つけた。ストーリーも有名なシーンも断片的に知ってるから昔観たと思ってたけど…初見だった!知ったかぶりしてたんやな、と反省。

詩的で美しいシーンも多く、アート系映画の傑作だとは思うけど…いい意味で「超変態映画」ですわ。

以下はネタバレ…







ホリー・ハンターはやっぱり素晴らしい。美しい。娘のアンナ・パキンとは本当の親子のよう…。二人は美しすぎてニュージーランドのジャングルから浮いて見える。だからこそ、入墨ハーベイ・カイテルの野性的なフェロモンと相まって、なんとも言えないエロい雰囲気がジメジメ、ムンムン漂ってる。

サム・ニールも「寝盗られ亭主」が似合うなぁ。浮気現場を床下で見て興奮してる姿が絶妙に気持ち悪い。

何と言ってもピアノの存在感が性的で偏執的!浜辺に置かれた佇まいとか素晴らしい。全裸でハーベイ・カイテルがなで回したり、斧で壊されたり、海に沈んでいったり…この映画の主役はもちろん「the piano」。あの曲はずっと心に残る。

すごい映画なのは間違いないけど、思い返してみるとウ~ン…好きなストーリーではないな。「言語障がい者」の映画としても何か中途半端。

知らない人も多いと思うのでトリビアを。冒頭15分頃、マウリ族がジャングルを進むシーン。男が話すセリフが「あんな所は生きて通れねえ」としか聞こえない!「空耳」やけど、場面にも合ってるから笑える。
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