chako

小さな恋のメロディのchakoのレビュー・感想・評価

小さな恋のメロディ(1971年製作の映画)
4.5
こんなにも美しく、ピュアな作品は他にあるだろうかと思うくらいピュアな作品。

愛し合っているから結婚することの何がいけないのか、と言う二人があまりにも真っ直ぐで大人になってしまった私には痛かった。
あのラストシーンが大人になってしまった私には、これから二人はきっと"大人"にならざる得ない現実に直面するだろうし、もしもこの先二人で生きていくにしても、いつか愛だけでは乗り越えられなくなるに違いないと冷静に現実を考えてしまう。だけど、あの二人にはあの純粋な気持ちを持ち続けて汚れた大人になってほしくはないと、そう願わずにはいられない。

子供の頃って、子供にしか解からない世界があって世の大人たちがみんな汚れた世界に見える時があった。子供と大人の間には境界線があって、一歩そっちに足を踏み入れたらもう戻れない気がしてた。
いつからか私もその境界線を越えてしまったけど、この作品を観ると忘れていたものを思い出させてくれる。
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