かめの

フレンチ・カンカンのかめののネタバレレビュー・内容・結末

フレンチ・カンカン(1954年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます


有名な作品の割に、思ったより話の中身がなく、前半は退屈だった。

面白くなってきたのは、ニニが「私は彼の女よ」と言い逃げして出ていくかと思いきや、柱に抱きつく場面あたりから。悲劇のヒロインを存分に楽しんでるご様子が、『フレンチ・カンカン』の雰囲気を象徴している。

しかし、「彼の女」宣言からつかの間、
当のダングラアルはその後も他の女性との関係を続けていると知る。

もう舞台に上がらないと腹を立てたニニは、踊る条件としてダングラアルの誠実さを求める。つまりは、他の女は全て切ってちょうだいということだが、優しく穏やかにみえたダングラアルは半分嘲笑うように怒鳴りつける。

財産を失ってもなお、紳士さを貫き通していた彼の豹変ぶりにこちらまで恐ろしくなるが、これが不思議。踊らないなら出ていけという言葉は効果てきめんだったらしく、ニニは自ら舞台に上がる。してやったり顔のダングラアル。

やれやれ。恋愛は洗脳みたいなもんだと飛躍したくなるファンタジー世界。

個人的には、最初に登場した口笛のロベルトを応援したかったんだけれど、最後ちょい役で出ただけで終わった。悲しい。

ちなみに、u-nextのあらすじにはミュージカルと書いてあったが、歌うのはダンサー志望の付き人(?)のみ。この人も意外と嫌いじゃない。
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