かめのさんの映画レビュー・感想・評価

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異邦人 デジタル復元版(1967年製作の映画)

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長年、観られる機会の少なかった幻の作品らしいが、アダプテーションの観点からみても中々興味深い映画化だった。

原作を読んだのは15年以上前だったけれど、主人公がマルチェロ・マストロヤンニは合わないだ
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ハッピー・バースデー 家族のいる時間(2019年製作の映画)

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圧倒されてしまった。カトリーヌ・ドヌーヴの作品って、時々こういう素晴らしい映画が当たり前のようにあるから恐ろしい。

家族全員が本当に生きている人格のようで脚本、演技の練り方に驚かされるし、とりわけ
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栗の森のものがたり(2019年製作の映画)

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時々現れる、「私、何でこの映画がたまらなく好きなんだろう」と不思議に思う一作。

映画の雰囲気からして、静謐な、田舎の生活が描かれるのかと思いきや、主人公をはじめ、皆人間くさい。嫌な奴だなと思いつつ
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プチ・ニコラ パリがくれた幸せ(2022年製作の映画)

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原作は未読、映画二作が好きだったので観てみたが、なんといってもアニメーションが可愛い!

水彩画のような色彩の滲み方はもちろん、流れるようなアニメーションの広がり方が作者二人の人生を追いつつ、ニコラ
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プチ・ニコラの夏休み(2014年製作の映画)

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前作が好きすぎるゆえに、観るのを躊躇っていたけれど、やっぱり最高!

すぐにキスして、というおばあちゃん。自分の子だけでなく、他の子供たちにも飴を配ってキスをしてもらう行列、愛おしすぎる。
その後お
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ブルーバック あの海を見ていた(2022年製作の映画)

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母と娘の物語。
個人的には、母を愛しているけれど、その影響を受けて生きたくはないと思っているので、ここまで強く母親の影響下で育った人を見ると、良くも悪くも圧倒されてしまう。

ティーンエイジャーとな
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ロボット・ドリームズ(2023年製作の映画)

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劇場で予告編を観て、絶対観ないと!と涙目で決心したあの時が一番盛り上がっていたかも。

海外アニメは得てして予想外の展開にいくものだが、本作は良くも悪くも想像を超えた。

こういっちゃなんだけども、
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

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死の気配がまとわりついて離れない。
ベランダでタバコを吸う父親の後ろ姿を撮り続けるカットから既に、悲しい未来を予感させる。

心を落ち着かせようとする太極拳。
誕生日の祝いに対して、心から喜べない。
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パピヨンの贈りもの(2002年製作の映画)

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あまり知られていない良作。

ジュリアンの短くない人生のなかで感じてきたことがエルザに、そしてエルザの母へ流れていく。その工程があくまでも生活の一部にある台詞として成立していて、決して押し付けがまし
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白と黒(1963年製作の映画)

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ミステリー好きにはたまらない?どんでん返しの結末とは、まさにこのこと。途中まで面白くないな〜と思っていたが、畳み掛けるラストに思わず膝を打った。

ジャン=リュック・ゴダール 反逆の映画作家(シネアスト)(2022年製作の映画)

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ゴダールと政治について、何度も色んな資料を読んだり、観たりするんだけれど、よく分からない。
彼の政治的作品のみを評価している人はいるんだろうか。それとも、ゴダールであることとイコールなのだろうか。
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クー!キン・ザ・ザ(2013年製作の映画)

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アニメーションにしたら、不思議じゃなくなっちゃった。

私生活 4Kレストア版(1962年製作の映画)

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テーマ的にはどれだけでも面白く撮れそうなのに、表面だけなでて、繰り返して、という内容で、最後は彼女だけでなく、我々観客も解放されたという感じ。

マルチェロ・マストロヤンニとべべに救われている映画だ
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田舎の日曜日(1984年製作の映画)

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不思議なカットが多く、まるで記憶や夢の断片を見せられているような......。

ゆっくりと、波のように感情が揺さぶられ、何も起きない日常に何故か釘付けになってしまう。

死ぬまでに、ぜひとも映画館
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可愛い悪魔(1958年製作の映画)

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ヒッ最高……。
冒頭下手すぎて、BB可愛や娯楽映画かと思ったが、ギャバンが顔を見せてから流れが変わる。

終盤スキーウェアを買いに行ったショップで、窓の外を警戒しているのかと思いきや、鏡で自分たちを
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動脈列島(1975年製作の映画)

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硬派、男のロマン、といえば聞こえが良いが、エンタメ性に欠けていて、正直面白くない。

そして、この手の作品として「ハラハラしない」っていうのは致命的じゃないか。

TAR/ター(2022年製作の映画)

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あっという間に終わってしまった。
序盤から、ターのセリフが女性言葉で翻訳されていなかったので、時代かと思いきや、むしろ彼女の「男性性」を強調するように「〜だ」などの強い表現がとられていたことに翻訳の
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いわさきちひろ 〜27歳の旅立ち〜(2012年製作の映画)

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夫であった人との関係は、何か資料として残っていたということだろうか?それとも、人づて?

本人にとっては思い出したくない、辛い記憶だっただろうに、没後掘り返されるなんてどれだけ嫌な気持ちがするだろう
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リトル・エッラ(2022年製作の映画)

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序盤数分で三つ子が登場したあたりから大変失礼ながら「もしかして中身薄めなオシャレ系映画?!」と警戒したが、最後までみたらとてもハッピーで素晴らしい作品だった。

トミーを取られたくない一心で、トミー
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関心領域(2023年製作の映画)

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気付かない、気づこうともしない、という類の「無関心」ではなく、気づいていないわけではないのに関心を持たない、という点が恐ろしくてたまらなかった。

イースター・パレード(1948年製作の映画)

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アステアってこんなに素晴らしかったんだ!ミュージカルの面白さを改めて実感できた作品。

透明人間現る(1949年製作の映画)

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映画作品としては、とにかくリズムがないのが欠点。大映の悪いところが出ている。

原爆の影響だろうが、戦後数十年の日本ではこうした「科学進歩への不信感」を描いた作品が多いように感じる。結局、いくら科学
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グッバイ・ママ(1991年製作の映画)

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意外と良いやん……!
曲の使い方が上手いし、終わりまで綺麗にまとまってる。悪い言い方すればMVっぽいんだけど、それをちゃんと作品に仕上げるところは流石。

サマーフィルムにのって(2020年製作の映画)

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一度完成させた映画の上映を途中で止めるって……。
終盤あたりから恥ずかしくて見ていられなかった。何でこうなっちゃった?

落ちた偶像(1948年製作の映画)

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子どもは、大人のように「姑息さ」を上手く使いこなせない。だから、隠し事もバレてしまうし、下手な嘘をつこうとする。

そもそも、嘘をつかせるようなことをするから、こんな目に合うんだぞ、と言ってやりたい
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禁じられた遊び(1952年製作の映画)

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彼らの「遊び」を不謹慎だとか、残酷だというなら、戦争はいったい何なのだ?あれほど愚かなことはない。

ハッピーエンドなど期待していなかったけれど、当時はポーレットのような子どもがたくさんいたのだろう
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マイスモールランド(2022年製作の映画)

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もう頑張ってます、という言葉に胸が締め付けられた。

火祭り(2006年製作の映画)

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何でもない(ような)カットを丁寧に重ねて、突然ドキッと胸を突いてくる感覚、既にアスガー・ファルハディ監督作品が出来上がっている。

妄想なのか、真実なのか。そこに焦点が置かれすぎてないのも良い。ただ
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