筒井さんの作品は映像化するとエンタメ感が強くなりすぎる。やはり、根本的な問題として文体が存在しないからか。文体ごと映像化してほしいとは言わないが、成功したのは『パプリカ』くらい?
キムチでお腹を壊>>続きを読む
最近ようやく洋楽が好きになり、伝記映画もちょくちょく見始めたところに、ボブ・ディランの『名もなき者』。これは観るしかないと思っていたら、試写会に当たったので、一足先に鑑賞してきた。
ちょうど自宅>>続きを読む
映画というものが写真から語られ始める、その時点で胸が熱くなるのだが、ロラン・バルトで最も好きな『明るい部屋』からの引用でさらに気持ちが高まった。
映画研究をかじっていた身としては何だか懐かしい気分>>続きを読む
何か既視感あると思いきや、ジェーン・バーキンか!という感想しか残らなかったラスト。
完璧な愛の話。
今さらながら映画館で見逃したのを落ち込むほど、アニメーションもストーリーも大好物だった。
アニメーションだからこそ、ここまでハチャメチャにできるんだよね。普遍性と新しさを併せ持った>>続きを読む
どうしよう。主人公はもちろん嫌な奴なんだけど、正直皆内心ではこんなもんでしょという絶妙な性格として描いていて凄まじい。理解できちゃう。むしろ、ここまで露骨に愛されたがっているのに誰にも愛されないとこ>>続きを読む
蔑ろにされることが当たり前だから、そのことに気づずに自分の選択がすべて己の自己決定によるものだと思い込んでしまう。負の連鎖。彼女の幸福は彼女が決める、といえば聞こえが良いが、拍手でもって祝福できない>>続きを読む
自身のメンタル状態を考えて、鑑賞前は今観ても大丈夫だろうかと不安に感じていたが、心乱されるというより、ゆっくり何度も問いかけてくるような作品だった。
終わって第一に思ったのは、両親、そして弟である>>続きを読む
長年、観られる機会の少なかった幻の作品らしいが、アダプテーションの観点からみても中々興味深い映画化だった。
原作を読んだのは15年以上前だったけれど、主人公がマルチェロ・マストロヤンニは合わないだ>>続きを読む
圧倒されてしまった。カトリーヌ・ドヌーヴの作品って、時々こういう素晴らしい映画が当たり前のようにあるから恐ろしい。
家族全員が本当に生きている人格のようで脚本、演技の練り方に驚かされるし、とりわけ>>続きを読む
時々現れる、「私、何でこの映画がたまらなく好きなんだろう」と不思議に思う一作。
映画の雰囲気からして、静謐な、田舎の生活が描かれるのかと思いきや、主人公をはじめ、皆人間くさい。嫌な奴だなと思いつつ>>続きを読む
原作は未読、映画二作が好きだったので観てみたが、なんといってもアニメーションが可愛い!
水彩画のような色彩の滲み方はもちろん、流れるようなアニメーションの広がり方が作者二人の人生を追いつつ、ニコラ>>続きを読む
前作が好きすぎるゆえに、観るのを躊躇っていたけれど、やっぱり最高!
すぐにキスして、というおばあちゃん。自分の子だけでなく、他の子供たちにも飴を配ってキスをしてもらう行列、愛おしすぎる。
その後お>>続きを読む
母と娘の物語。
個人的には、母を愛しているけれど、その影響を受けて生きたくはないと思っているので、ここまで強く母親の影響下で育った人を見ると、良くも悪くも圧倒されてしまう。
ティーンエイジャーとな>>続きを読む
劇場で予告編を観て、絶対観ないと!と涙目で決心したあの時が一番盛り上がっていたかも。
海外アニメは得てして予想外の展開にいくものだが、本作は良くも悪くも想像を超えた。
こういっちゃなんだけども、>>続きを読む
死の気配がまとわりついて離れない。
ベランダでタバコを吸う父親の後ろ姿を撮り続けるカットから既に、悲しい未来を予感させる。
心を落ち着かせようとする太極拳。
誕生日の祝いに対して、心から喜べない。>>続きを読む
あまり知られていない良作。
ジュリアンの短くない人生のなかで感じてきたことがエルザに、そしてエルザの母へ流れていく。その工程があくまでも生活の一部にある台詞として成立していて、決して押し付けがまし>>続きを読む
ミステリー好きにはたまらない?どんでん返しの結末とは、まさにこのこと。途中まで面白くないな〜と思っていたが、畳み掛けるラストに思わず膝を打った。
ゴダールと政治について、何度も色んな資料を読んだり、観たりするんだけれど、よく分からない。
彼の政治的作品のみを評価している人はいるんだろうか。それとも、ゴダールであることとイコールなのだろうか。>>続きを読む
テーマ的にはどれだけでも面白く撮れそうなのに、表面だけなでて、繰り返して、という内容で、最後は彼女だけでなく、我々観客も解放されたという感じ。
マルチェロ・マストロヤンニとべべに救われている映画だ>>続きを読む
不思議なカットが多く、まるで記憶や夢の断片を見せられているような......。
ゆっくりと、波のように感情が揺さぶられ、何も起きない日常に何故か釘付けになってしまう。
死ぬまでに、ぜひとも映画館>>続きを読む
ヒッ最高……。
冒頭下手すぎて、BB可愛や娯楽映画かと思ったが、ギャバンが顔を見せてから流れが変わる。
終盤スキーウェアを買いに行ったショップで、窓の外を警戒しているのかと思いきや、鏡で自分たちを>>続きを読む
硬派、男のロマン、といえば聞こえが良いが、エンタメ性に欠けていて、正直面白くない。
そして、この手の作品として「ハラハラしない」っていうのは致命的じゃないか。
あっという間に終わってしまった。
序盤から、ターのセリフが女性言葉で翻訳されていなかったので、時代かと思いきや、むしろ彼女の「男性性」を強調するように「〜だ」などの強い表現がとられていたことに翻訳の>>続きを読む
夫であった人との関係は、何か資料として残っていたということだろうか?それとも、人づて?
本人にとっては思い出したくない、辛い記憶だっただろうに、没後掘り返されるなんてどれだけ嫌な気持ちがするだろう>>続きを読む
序盤数分で三つ子が登場したあたりから大変失礼ながら「もしかして中身薄めなオシャレ系映画?!」と警戒したが、最後までみたらとてもハッピーで素晴らしい作品だった。
トミーを取られたくない一心で、トミー>>続きを読む