黒羊

侍の黒羊のレビュー・感想・評価

(1965年製作の映画)
4.2
侍だァァァー!!

ドンドンドン ドドドンドン
カッカッカ カッカカッカ

ついうっかり太鼓の達人してしまいましたね。それは「紅」でしたねフルコンボだドン!

いやぁ〜まさに映画としてもフルコンボ。
岡本喜八の時代劇で笑いに走ってない方かな?良かったです。

時はあの「桜田門外ノ変」のちょい前から。
鶴千代(三船敏郎)という、るのーに剣心っぽい人が不真面目に生きてるけど、ひょんな事から「井伊直弼(知らんけど何代目かの松本幸四郎)?ぬっ頃すのを手伝うでござる。左之助殿!やるでござるよ!」と、井伊直弼をぬっ頃計画の水戸藩ズ(新喜劇の小籔みたいな人がボス)の仲間になる。

しっかし、るのーに鶴千代は宿屋の女将、お菊に酔って抱きついてビンタ食らったり、宿屋に払う金が無くなって、お世話になった人に借りに行ったり、ひょんな事から親友になったまともな人に世話になったりと…まさに緋村剣心。週間少年ジャンプ。どーしょーもねぇな!

初代芹澤博士の平田昭彦や、もう書くのも大変なくらい大物役者、女優が出てましてね。

存在感すげぇ三船敏郎の演技、秒殺の室内殺陣も見所で。いやぁ〜凄い。仲代達矢も凄いけど三船敏郎もやっぱ凄い。みんな大好き「大菩薩峠」も観たくなりますね!

大菩薩峠もこれも貸してくれた脇肉汁野郎さん、いつもありがとうございます。

勿論、鼻ほじりながらも中学の歴史の授業をのほほーんと聞いていても、邦画、時代劇を普通に観てたら井伊直弼がどーなるかは、皆様ご承知の助だと思いますが、首を布に包むのか、この映画のようになるのかは…なんか興味深いですね。

映画によっても暗殺ズの生存率が違うのもオモロいですね。

隙のない見事な、完璧なセット。
ちがうもん!さくらだもんっ!の事件当日に雪が降ってた史実を再現…再現し過ぎたかもしれません…な吹雪ラスト。

やっぱ気合い入ってた頃の邦画はキますね。
ミフネやっぱカッコええわ!

一つ言うとしたら、前半はもうちょいテンポ良かったらええなぁ〜と。

いやぁ〜でも充実の2時間でした。
黒羊

黒羊