らんらん

帰郷のらんらんのレビュー・感想・評価

帰郷(1950年製作の映画)
3.7
松竹、モノクロ、父娘再会もの
出演者、木暮実千代、佐分利信
津島恵子、三宅邦子、山村聰、柳栄二郎、徳大寺伸
三井弘次、日守新一、高橋貞二、市川笑猿、坪内美子など

【内容】
長年生き別れ状態にある父(佐分利信)と娘(津島恵子)がいて、それを知ったマダム(木暮実千代)は個人的な魂胆もあり再会を陰ながら応援するのだが、、、

冒頭(1944年、シンガポール)
うさんくさい華僑の男(佐分利信)とマダム(木暮実千代)の出会い編、三井弘次を含めた因縁を生む

前半(1947年、東京)
マダムは偶然男の娘(津島恵子)と出会い、再会を応援することになる
だが津島恵子の心は複雑、今更父親どうこうで現在の家庭の平穏(母三宅邦子、義父山村聰)が乱れないか不安になる

後半(京都)
津島恵子は佐分利信と京都のお寺で再会
だが義父の山村聰は快く思わず、佐分利信は日本を去る決意をする
ここでようやく佐分利信と木暮実千代が再会
木暮実千代は側に置いてくれるよう懇願するのだが、佐分利信はそれを振り切って去っていく、、、

【感想】
見終わってみればそんなに悪くなかった
ただどういうストーリーなのか理解するまで、冒頭から前半は我慢がいるかもしれない

・ストーリー
なんとなく轟夕起子と岸惠子の出てた生き別れ再会の映画と似てる気がする(「幻なりき 郷愁」)
でもただの親子再会ものってだけじゃなく、マダムの密かな想いみたいなのもあってストーリーを複雑にしてる感じがする

・出演者メモ
木暮実千代はマダムっぷりがハマりまくってる、大人の女の色気がヤバかった
サービスシーンなのかチラッとシャワーシーンがある点でも注目

佐分利信は胡散臭いサングラスかけた男を演じている、見かけに反して結構紳士で語り口にほだされかけちゃう
寂しそうな男しててズルいなーって思った

津島恵子は健気なお嬢さんを好演、振り返ってみると何かとさめざめ泣いてるシーンばかりだった気もする

高橋貞二は津島恵子の同僚役として出演、出番の少ないただの脇役
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