ピンフまんがん

ベルリン・天使の詩のピンフまんがんのレビュー・感想・評価

ベルリン・天使の詩(1987年製作の映画)
3.9
これはまたすごい叙情詩でした。欧州特有の、「あらすじを追いかけても駄目よ、絵で楽しんでね♪」というパターン。実際まともに観ると難解に感じるかもしれない。いやそれでも、まったく中だるみがなく、モノクロとカラーの変化も面白い。
全てのかつての天使、特に安二郎、フランソワ、アンドレイに捧ぐという話らしいが、どちらかというとフェリーニっぽい雰囲気だった。
でも最終的には、製作者の当時のドイツという国の憂いを嘆いている様に感じ取れた。この頃はまだ、ベルリンも東西の壁があったのだ。壁崩壊前の様子や戦時中のベルリンの重苦しい景色も見て取れる。