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ベルリン・天使の詩のshoooooのレビュー・感想・評価

ベルリン・天使の詩(1987年製作の映画)
4.0
とても芸術的・詩的な映画です。
素敵な設定や世界観で、素晴らしい描写も多い一方、その芸術性ゆえにやや退屈なところもあります。

主人公は天使で太古から人間の営みを見守っているが、世界に干渉することや世界のものを味わうことはできない。そんな天使が一人の女性に魅了されたら...というストーリー。

精神だけの存在となり、人々の暮らし眺めてそれを讃えるような特権的存在であることは一つの憧れであるが、それと同時に世界を味わうこと無く傍観することしかできないことの物足りなさも教えてくれる。
そして、その辺りのフラストレーションとカタルシスを、モノクロとカラーを使い分けることで上手く表現している。


高踏的な存在であった天使が、地上の生を手にしたことで無邪気に喜ぶ姿がとても好き。天使の世界描いたパートと地上を描いたパートではまるで別の映画を見ているような感覚になります。
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