カワウソ

死霊のはらわたのカワウソのレビュー・感想・評価

死霊のはらわた(1981年製作の映画)
2.0
初見です。
サム・ライミ監督の原点を知りたくて観ました。

サム・ライミ作品は監督としてはスパイダーマン3部作とスペル(遠い記憶)、製作としては2000年以降の作品をそれなりにと言った感じです。
今回注目したのはMOMでの手腕はどこから来たのか?です。
元々持ち合わせていたのか?それとも製作として、多くの作品に関わる中で洗練されていったのか?それが気になりました。

結果、後者だと僕は思いました。
グロい事が好きなのは元々だと思います。
ただ魅せ方が段違いに洗練されていて、面影はあるけどもはや別人くらいに感じました。
それは僕のグロに対する好き嫌いに起因します。
僕はグロをグロとして見て楽しむ映画は苦手ですが、グロい事が作中のキャラの狂気だったり緊張感を保つ為に使われている映画は好きです。
個人的に今作は前者、MOMは後者に振り分けられ、この差が段違いに感じました。

ただ、ジャンプスケアに関しては既に抜群のバランス感覚を持っていたように感じました。
まず序盤、音も見せるものも控えめで様子見の準備運動と言った感じです。
中盤、やや溜のあるワンテンポ遅い変化球のようなJSでこちらを翻弄します。
そして終盤、ど真ん中にバシバシ直球を投げ込んで畳みかけて来ます。
今見ると流石に直球が見え見えですが、このコントロールは興味深いです。
MOMでのJSの加減はディズニー・マーベル側の抵抗と言われていますが、ここもちゃんと監督自身によってコントロールされていたのかもしれません。
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