FATMAX夜食のデブロード

ヒッチャーのFATMAX夜食のデブロードのレビュー・感想・評価

ヒッチャー(1986年製作の映画)
3.9
ルトガー・ハウアー追悼で再鑑賞。
ググると〈スリラー/スラッシャー映画〉と出てくるが、ジャンルとしてはホラー的演出は幾分ありながらもグロい描写は98%無く(強いて言うならポテト)、とにかくサイコパスな殺人鬼と気の優しい青年の命がけなハイパー鬼ごっこロードムービーである。
低予算ながらも巧みな演出と緩急の良さ。
ベビーフェイスなC・トーマス・ハウエル。
ホラーとかのステレオタイプな美人ではない、丁度良い感じの場末感なジェニファー・ジェイソン・リー。

そして立役者はなんと言っても、不敵な笑みを浮かべる〈ハリウッド悪役協同組合会長〉のルトガー・ハウアーである!!
(↑そんな組合は無い)


BGMも少なく派手さも無いが確実に恐怖感は増し、クライマックスからカタルシスとは逆な〆まで非常に上手な作りのスリラー。

スピルバーグの【激突!】が見えない恐怖ならコチラは確実に見える恐怖であり、ゆえにルトガー・ハウアーの存在感は重要で、そして抜群だと思う。

観れば観るほど「イイ〜仕事してますねぇ〜〜。」と、なんでも鑑定団に出てるメガネヒゲのモノマネをしたくなる事うけあいである!!


ちなみに序盤の夜中から夜明けを自然光で撮影しているのでDVDの鑑賞だと自宅の再生環境によっては何をしているのかが分かりにくいとは思われる。
コレは当時劇場で観た時は素晴らしい演出であった(Blu-rayは未確認)。


もちろんルトガー・ハウアーと言えば【ブレードランナー】のレプリカント'ロイ・バッティ'がアイコンと言っても良いぐらい有名ではあるが、

『是非"ジョン・ライダー"も宜しく!!』

と言いたくなるぐらいに面白いスリラー映画。

お暇があれば是非オススメしたい。


(同タイトルでショーン・ビーンが出てるヤツはリメイクですよ!お間違いのないように。念のためw)