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ゴーストワールドのmmmのネタバレレビュー・内容・結末

ゴーストワールド(2001年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

1990年台のアメリカの都市郊外の街が舞台
高校卒業後、進学も就職もしなかった
幼馴染のイニードとレベッカ
2人は共同生活を送る計画を立てつつも
退屈な日々に飽き飽きしていた。
ある日、レコードマニアのシーモアに出会ったことから
2人の関係性に変化が起こり始める

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2001年の作品だそうなのでリバイバル上映だったのかな?
ポスタービジュアルを刺繍アートしてる方の
Xのポストを見かけたのがきっかけで観てきた。

ダサいとつまらないを連呼する、やさぐれティーン。
特に毒っ気の強い感じのイニードは、めんどくさい子だなぁと
思いながら観ていたけど、
私も負けず劣らずやさぐれていたような気がする。

単に面白くないってことじゃなく、
短絡的なところに丸くおさまったり
右へ習えをするのが嫌なのだろう。

そんな退屈な日々に、突然現れたシーモア。
もの静かで引っ込み思案のおじさんで
最初こそ、暇つぶしにからかう対象だったのに
好きなもの(レコード)を熱く語る姿に、
イーニドは惹かれ始める。

それが面白くなくて、さらりと就職を決めてしまった
レベッカとすれ違ってしまったり、家族との関係が
予期せぬライバルが現われたり・・・
なんだかうまくいかないことばかり。

常にふてくさ強がっているイーニドだが、
ひとりの時に見せる表情がなんとも寂しげだ。
積み木が崩れるみたいに、あれもこれも
うまくいかなくなってしまい、ベッドに突っ伏し
涙する姿は、公開当時にみたら、
一緒にわんわん泣いてしまっただろうなぁ。

街中でひとり、くるはずのないバスを
待ち続けていた老人を気にかけていたイーニド。
ついにバスがやってくるシーンが印象的。

それに影響された彼女が最後にした決断は
微かに自死を連想させる感じにも見えるけど、
来ないはずのバスがきて、ここを去るという
ひとつの希望なのかも。
ここでないどこかでバスを降りて、
自分の道がみつかりますように。


◆独り言
ファッションも小道具も、the 90'sという感じ。
原色の派手なTシャツにミニスカート
なんか凄く覚えがある笑
大きなことは起こらないけど、
あの2人にシンパシーを感じる人には
バイブルみたいな映画じゃないかと思う。
というか、おそらく自分も20年前にみたら
そうしてたと思う。
mmm

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