ゆきんこ

ゴーストワールドのゆきんこのネタバレレビュー・内容・結末

ゴーストワールド(2001年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

最高。でも苦しい!しんどい!自分にはすごい刺さる映画だった。
画質がちょっと古い感じとか、音楽、服、インテリア、台詞、全部いい。
前半は2人の卑屈な目線が面白くてずっと半笑いで愉快に見れた。
後半、親友が新しい居場所をみつけてちょっと適当に扱われるようになり、寂しさを埋めるためにおじさんの家に入り浸るようになってから生きづらさ全開で辛かった~。

レベッカとシーモアは、イーニドと同じように人とは違う感性を持っているけど、バイトでも働くとか、自分の趣味の時間を作ったりしてなんとか自分との折り合いをつけて社会に馴染めるように生きている。シーモアなんかは、好きなお店(ハンバーガーショップ?)の本社に就職するも現実は思ってたのと違くて、自信なさげでモテないことにも悩んでて、なんだか可哀そうに見える。でもしっかり働いて役職にもついてるし、レコードが好きな自分は曲げずに、自分の部屋は好きなもの全開で、週末に趣味の友達と集まったりしてバランスを保ってる。

レベッカは、冒頭から若干イーニドのお遊びに合わせてる感じもあったし、自分が働き始めてからは前の自分から変わりたいがために、つるんでたイーニドのことも断ち切りたい、みたいな感覚なのかな。
そういう細かいところが刺さりすぎた。

社会との折り合いをつける=自分との折り合いをつけるということで、それは理性と感情のバランスを保つことなのかもな?とか思った。
理性が勝ちすぎても社会に合わせすぎて病むし、感情が勝ちすぎても大人になれない。

シーモアはイーニドに会うことで、自分の中で押さえつけてた感情みたいなのが爆発して最後暴走してたのもオモロイ。

イーニドは感情が勝ちすぎてるし、人とか社会とかの色んな事に気付きすぎちゃうから日常が一杯いっぱいなんだよね。
不快な人とか社会とかが受け入れられないから半笑いするしかないし!
でも、嫌な人をオモシロにして、笑ってやる精神はめっちゃいい!と思った。言い返しちゃう感じとかも強ええ。。。ってなったし。
そういうイーニド大好き。
毎日リップの色が違くて服とかのセンスがいいのも可愛い。
いつも緑のリップとかなのに映画館でバイトするときはピンクリップでシンプル眼鏡なのも頑張ってんなア…と思ったし。

色んなとこ共感しすぎてしんどかったけど、間違いなく好きな映画!
わたしも頑張る!
ゆきんこ

ゆきんこ