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スワロウテイルのgiriのレビュー・感想・評価

スワロウテイル(1996年製作の映画)
4.1
円の価値が高く、移民だらけの町となった日本"円都(イェンタウン)"では、異邦人は"円盗(イェンタウン)"と呼ばれ蔑まれていた。
友人から名もなき日本人の少女を押し付けられた中国人のグリコは、円盗仲間のフェイホンやラン達とその日暮らしを楽しんでいたが、とある事件を境に環境は一変する。一方ヤクザの世界では、行方不明の組員が持っていたテープの存在を巡って争いが起きていた。

架空の世界の話なのに、誰かの古い記憶の断片を覗き見てしまったような……苦い過去を掘り起こしてしまったような何とも言えない感覚。お金に目が眩んで大事な仲間を失ってしまったり、誰かのためにと頑張っても報われなかったり。フェイフォンの献身が切なかった……。

CHARAの歌はこの映画の主題歌だったんだ。カウントダウンTVでよくこのPVを観ていた気がする。グリコ、無邪気で可愛かった!渡部篤郎もケイゾクの頃より若いけれど既に圧倒的存在感。その後の彼らが幸せであって欲しいけれど、明るい未来が見えないところがまた寂しい。
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