元レンタル担当

カクテルの元レンタル担当のレビュー・感想・評価

カクテル(1988年製作の映画)
4.0
【T G I F】
華金という言葉があるが、働く人にとって週に一度のご褒美だ。
太陽が地平線の下に沈み街は多彩なネオンの色で怪しく照らされ始める。そこには光の数だけ欲望が渦巻いている…。

この金曜日の妙なワクワク感というか浮つく感覚というか街が賑やかになりだす雰囲気をちょっとでも味わいたい…ということで金曜日のムードに合うようなこちらの作品をテイスティングしてみました🍸

お酒…金…女性…
人生においてこの3つに気をつけるよう子どもの頃に言われたのをうっすらと覚えていて、当時は全く理解できませんでしたが、この歳になると先人たちの知恵が身に染みるようになりました(笑)
ただ、主人公のような羽目の外し過ぎは禁物で幸いにも私自身、そこまで大きな失態というのをやらかしたことないのでこのまま何もない事を願うばかりです(笑)

この作品を見て思ったのは
腰掛けに選んだ“バーテンダー”という仕事が彼にとっては成り上がる為のツールになったが、理想と現実のギャップに苦しむ原因にもなったということです。

十人十色の価値観がある中で自分の幸福度指数をどこに設定するかということ。
華やかな世界には一時的な幸福感はあるかもしれませんが、それ相応のリスクもあって、中にはその幸福感を追求するあまり抜けられなくなるという中毒性もあると思います。
故に一見、華やかに見える世界での幸福感はまやかしなんだと気づいて取り返しがつかなくなる前に線引きする必要があります。
主人公は直前でそれに気づくことができて目の前にあるちょっとした幸せを掴みました。
改めて自分にとっての幸せとは何なのか?を考えさせられる作品でした。

『トップガン』で一躍脚光を浴びて有名になったトム・クルーズ。
この作品に関して演技じゃなくて、リアルにトム・クルーズのプライベートを垣間見ているようでした(笑)

〜それでは皆さんいい夜を🌙〜

※録画していたのを鑑賞(NHK BSプレミアムにて)
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