月の狼

ガンジーの月の狼のレビュー・感想・評価

ガンジー(1982年製作の映画)
5.0
名作。

イギリス支配からのインド独立を描いた作品を
イギリス・インド・アメリカが合作した事は
何とも不思議な気持ちになる。

暴力・服従をせずに独立できるのかを
たった1人の男が挑戦した事実は変わらない。

敵がイギリスという「国」の場合は
多民族が一致団結して独立成就の為に動くが、
いざ敵を撤退させたら今度は「宗教」が
彼らの壁を作ってしまう。
宗教という目に見えない物の影響力は
日本人には中々理解できないね。

ガンジーは宗教について
根本にある ”真実と愛“ は変わらないと説いている。
理解はできるが素直に認められないから
紛争が起こるのだが、そんな彼らを
断食という1人の犠牲だけで収めようとするのは
さながらキリストの様にも見えてしまった。

主演のベン・キングズレーは只々すごい。
彼以外にはあり得ないと思わせてしまうのは
監督の妙だろう。

3時間の映画で盛り上がり箇所も少ないので
若い人や伝記映画に興味がない人は楽しめないだろうが、
100年前に1人の男が起こした出来事を知るには
おすすめの一本だ。
月の狼

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