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やわらかい手のsonozyのレビュー・感想・評価

やわらかい手(2007年製作の映画)
3.5
『あの胸にもういちど(1968)』のマリアンヌ・フェイスフル様がふくよかな60代おばちゃまとなり、こんな主役をやっていたとは。

英国で暮らすトムとサラは難病の息子オリーの多額の治療費のため家まで売却するような状況。
医師からはオーストラリアでしか受けられれない治療が最後の望みと言われ、更に多額の費用が必要となるが借金の宛てもない。
トム(ケヴィン・ビショップ)の母マギー(マリアンヌ・フェイスフル)も孫のために何とか手助けしたいが、やはり手立てがない。

たまたま見かけた"接客業"の募集ポスターを見てオーナのミキ(ミキ・マノイロヴィッチ)と面談したマギーだが、そこは風俗店で、ミキはマギーの手を取り、スベスベやわらかいその手でハンドサービスをやってみないかと誘う。
何日か悩むマギーだが、高額収入を聞き、孫のために勇気を出して始める。
最初は躊躇していたマギーだが、徐々に慣れて・・・

このジャケットの穴は、はい、そういうことです。
ミキが「東京でこのサービスを見て導入した」と語るので、日本男子として恥ずかしいやら..笑;

原題『Irina Palm』は、マギーがミキに付けられた芸名で、"手のひらのイリーナ"。

マギーが稼ぎ出すと共に、肝が据わっていくのと、ミキとの関係&ラストが良かったです。

マリアンヌ・フェイスフルは、ふとした表情にあの頃の面影はあるものの、体形的にはかなりおばちゃま...でした。
ミキ・マノイロヴィッチは『アンダーグラウンド』『ブラ!ブラ!ブラ!』同様、いい味出しますね〜

ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞(イタリア映画アカデミー): Best European Film
イタリア・ゴールデングローブ賞: Best European Film
ベルリン国際映画祭: Reader Jury of the "Berliner Morgenpost"
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