あや

ツィゴイネルワイゼンのあやのレビュー・感想・評価

ツィゴイネルワイゼン(1980年製作の映画)
4.3
原田芳雄ワイルドセクシーすぎ。
皮膚のなかから骨を覗くように小稲の肌をネッチョリ触るシーンは流石にゾクゾクした。
眼球を舐める、腐りかけの桃をいやらしく舐める、無数のこんにゃく(?)、エロティシズム大爆発してた。食と性を結びつけるのはあんまり好きじゃないけど、ストーリーが夢みたいな話だから夢だったらありえるか、に落ち着く。

何度も出てくる、青地が切通しの道を通りながら中砂の家を訪れるシーン。
あの道が異界への道で、訪れる度に夢か幻かだんだんつかなくなっていき、小稲の言葉通り最後は後戻りできなくなってしまったのでは。小稲なのか前妻なのかわからない曖昧さ、義妹が見た中砂と青地の妻との密会についての真実、屋根に落ちる石、ツィゴイネルワイゼンのレコードにある声、海に打ち上げられた女の死因、、、、すべてが曖昧で、そこからのラストで映画の美しさを感じた。
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