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アキラ AKIRAのうえののレビュー・感想・評価

アキラ AKIRA(1988年製作の映画)
4.7
1988年に第三次世界大戦が勃発した世界における31年後、東京五輪を控えた2019年。
新首都「ネオ東京」を舞台に、日々暴走に明け暮れる不良少年らと特集能力を持った奇妙な少年少女と彼らをコントロールしようと試みるアーミーなどを描いた、世界に誇るジャパニーズアニメーションの先駆者といえるSFアニメの金字塔。

完全に視聴者を置いてけぼりにするスケールとスピード感。
鳥肌が経つほどに描き込まれた建物や崩壊や爆破のシーン。
どこかキャラデザ的には地味なはずなのに魅力的な金田やおよそ漫画界初であろう厨二全開の鉄雄。

挙げたらキリがないけどこの作品がやたら評価されているのはやっぱり作画の凄さなんだろう。
多分何回見ても画を楽しむと思う。
見てて飽きない。
いろんなものが集まって一つの大きなものになっていく様子を描くのが大友克洋の作画の上手さだと思う。

80年代の漫画だからリアルタイムの反応はわからないが、内容としてはよくある超能力モノ。ラストの国立競技場以降の展開は正直よくわからないし、話のまとめ方も自分には理解の外。
しかしそれらが気にならないくらい多い名シーンや名言の数々笑。スライドする金田のバイク、戦車からの砲弾を止める鉄雄の超能力、「ピーキーすぎてお前にゃ無理だよ」、「さんをつけろよデコ野郎!」
これも挙げたらキリがない笑。

あとはバイクのメカデザインも最高。様々なステッカーを貼り付けた真っ赤な金田のバイク(正式名称)が疾走する冒頭のシーンだけでもこの作品は観る価値がある。

1番好きなのはネオ東京の景色。ビルめっちゃデカイまさに近未来といった感じ。仮想空間としてはゴッサムシティ(バットマン)と同じくらい好き治安めちゃめちゃ悪そうだけど行ってみたい笑。

トトロと同い年のジャパニメーションの異色作にしてSFアニメの傑作!
いろんな映画にオマージュされているからそういうシーンを探すのも楽しい作品。
劇場公開当時の35mmフィルムで上映してくれた池袋新文芸座に感謝。黒や白の斑点が無修正のままだったり、何かが燃えているような昔ながらの映画の音が聞こえたりと独特の質感が楽しめて最高だった!

そして時代がアニメに追いついた去る2019年、異常な程の熱量で年に3回(3週)もAKIRAを上映してくれた目黒シネマにも感謝!笑
AKIRAガチ勢のクリエーターの方々による鉄雄の椅子や金田のバイクなどAKIRA愛溢れる演出が見事だった。

公開から30年以上経っても色褪せない魅力の上に飛び出した新プロジェクトの号砲。
今後も楽しみが尽きない作品に違いない。

2015年03月07日(土)1回目
2016年03月19日(土)2回目@新文芸座大友克洋AN
2016年08月27日(土)3回目@目黒シネマ
2019年12月15日(日)4回目@目黒シネマ
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