atsuki

スターマン/愛・宇宙はるかにのatsukiのレビュー・感想・評価

5.0
雪降る砂漠のクライマックスが黄色の光に溢れていれば、ふたりは突っ走ったかもしれない。しかし、ジェフ・ブリッジスは赤色の光の中に消え、カレン・アレンのクローズアップには青色の光があたる。赤は止まる=もとの人生に戻り、青は進む=あらたな人生を行く。後日談はいらない。そこに氾濫する光だけ。葉巻をくわえるチャールズ・マーティン・スミスの決断もさることながら、ダイナーの人たちのさりげない優しさ。即席爆弾で軍隊と警察を引き連れる検問突破シーンとかシビれる。宇宙人がアップルパイを食べる場面も最高。地球にはアップルパイがあって、アップルパイは距離を埋める。見ること、聞くこと、体で感じることが映画を鑑賞することによって果たされること。
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