らんらん

血と砂の決斗のらんらんのレビュー・感想・評価

血と砂の決斗(1963年製作の映画)
3.5
凄腕の浪人(大友柳太朗)が流れ着いた寂れた村はこの辺りの野武士(汐路章、佐藤慶らみんな名無しのモブ風)の支配下にあって、人々は日々虐められていました
そこで大友がリーダーとなり村人たち(藤原釜足、河原崎長一郎、高橋とよ等)を指導、なんやかんや内輪揉めがあったりする中でみんなを一つにまとめ上げ野武士退治に挑むって流れ

ヒロインは丘さとみ、今作ではお馴染みの姫風な丘さとみではなく姐御風、ビッチ風なやさぐれたバージョンです
村の厄介者扱いされていて、そのせいもあっていつもツンツン冷めてる感じ

近衛十四郎は大友柳太朗の元同僚で友であったとか、だが今は主家(三島雅夫)を罵倒し出奔した大友を(三島がケチで報酬を払わずタダ働きさせていた)討つべく戸上城太郎ら3人を連れて追ってくる

大友柳太朗に丘さとみの恋路、逃げるか戦うか揺れる村人たち、迫り来る野武士の総攻撃、そんな場所に居合わせた近衛十四郎ら討手の動向、この辺りをクライマックスに描く集団抗争時代劇風で、どこか黒澤明風なお話となってます

こういうお話になると主人公無敵、無双、完璧すぎるんじゃね?ってなりそうだけど、この大友柳太朗は案外普通の人って感じ、うまくいかないことも多く、何度も死にそうになってたりとハラハラも楽しめます

個人的に良かったのは丘さとみ、見た目的の半分以上は丘さとみが見たかったから
いきなり当然のように脱ぎ始める丘さとみに大友柳太朗が「俺に惚れてない女は抱く気が起きん!」とか言ってからのー、だんだん2人が親密になっていって、ある時大友柳太朗が思わず押し倒すんだけど、「まだ惚れてるなんて言ってないけど?」な意趣返し、このやり取りがなんか好き

あと大友の絶体絶命のピンチに丘さとみが馬で駆け抜けつつ拾い上げるシーンがあるんだけど、ラストではそれが逆になるのも上手い
一人トボトボ村を出て行く丘さとみの後ろから大友が馬で駆け抜け拾い上げてのエンド、なんかロマンチックだったわー

全体的な感想、評価としてはまあ及第点くらいか、なんかいろいろと惜しいなって感じもするけどまあまあまあ
個人的には丘さとみが見たくて見て、その丘さとみの出番、見所も多かったので良しです
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