こーた

告発のときのこーたのレビュー・感想・評価

告発のとき(2007年製作の映画)
4.0
これが実話ってまじ?となる衝撃事件。
イラク戦争の凄惨さとアメリカ兵士たちがそこで経験した事実が連鎖的に引き起こしたと考えるととてもやるせない気持ちになる。
日本語だと実際の事件記事が見当たらないので誰か知っていたら教えてほしいです…。

イラク戦争からの帰還兵である息子マイクが突如失踪し、軍隊を無断離隊したと報告を受ける父。そんな最中、マイクのバラバラ焼死体が米軍敷地内で発見される。父ハンクも元々は軍警察に長年勤めたベテランで、息子の不自然な死に疑問を抱き、地元警察の女刑事と調査をはじめる。
調査を進める中で、息子の薬物常用に加え、遺体を移動させた形跡があること、クレカ履歴、息子から送られてきた写真や遺した動画記録など、パーツを組み合わせていく中でマイクと同じチームの同僚に疑いの目がかけられる。
同僚との対話を通じて、徐々に彼らがイラクで経験した凄惨な現場や行動が明らかになっていく。彼らが精神的に異常を来たすのも無理はないのかもしれない。淡々とマイク殺害のフローを説明する同僚の姿が逆説的に異常性を物語っている。
マイクもまた任務とはいえ幼い子を轢き殺したり、敵兵士を弄ぶ様な卑劣な行動により、ドクというあだ名をつけられていたことなど、衝撃的な経験をしている。同僚もそうだがマイクも救いようが無い精神状況にあったと思われ、やり場のない怒り・苦痛が最後の逆さ国旗掲揚に現れていた。
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