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ある男のこーたのレビュー・感想・評価

ある男(2022年製作の映画)
3.9
正体不明の夫を探すことになった弁護士と、増え続ける在日問題という社会問題を絡めた人間ドラマ。原作読んでないけど日本アカデミー賞で主要な賞を取っておりこれはもう平野啓一郎さまさまでは。
冒頭から謎の夫の展開に惹き込まれる。次々と事実が明らかになっていく中で、自身も在日である弁護士・城戸に焦点が当てられる。最後のオチも含めて小気味いい作品。親を起因とした「血」の連鎖はある人を苦しめ、誰もが血から逃れられない。そうしてニッチもサッチもいかなくなった人たちが描かれるが、中にはその先で幸せになれた者もいる。名前を変え、犯罪に手を染めながらも、自分の人生を掴み取るために取る行動は応援できる?それとも断固として非難されるべきだろうか?


降り頻る雨の中、停電となった文房具店で二人は出会う。男と女はすぐに恋に落ち、幸せな家庭を築く。しかしその男は突然、不慮の事故で亡くなってしまう。亡くなった夫の兄が葬式に現れるが、兄は彼を知らない・別人だと言う。一体子供まで産んだ夫は何者だったのか?依頼を受けた弁護士・城戸が調査をはじめると次々と謎が明らかになっていく…。
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