Benito

愛という名の疑惑のBenitoのレビュー・感想・評価

愛という名の疑惑(1992年製作の映画)
4.0
【 90年代のサスペンスっていいな 】

1992年のラジー賞で不名誉な最低作品賞と最低脚本賞の'候補'だった「愛という名の疑惑」、因みにその年の大賞は「嵐の中で輝いて」が独占。どちらも決して悪くない作品だと思うんだけど…

そして、タイトルが江口洋介や鈴木保奈美などが出演したドラマ「愛という名のもとに」に便乗してる感じ。放送が1992年1-3月、この映画公開が1992年9月。運悪くあの超話題作「氷の微笑」が6月に公開され大ヒットした後だった事もあり「愛という名の疑惑」はひっそり公開され、埋もれてしまった作品のうちのひとつ。

本作の魅力のひとつは、クラシックな撮影スタイルで、フォーカシングやライティングのバランスが良いし、女優を綺麗に捉えてる。建築物の捉え方もいいし、画面の奥行きもある。さすが「ブレードランナー」の撮影監督ジョーダン・クローネンウェス。あと、劇伴はこれまたクラシックなサスペンス映画にマッチしたオーケストラ仕様で構築したジョージ・フェントン。

とにかく90年代サスペンスドラマは、画面の空気感、スター俳優の起用、大胆(というか大雑把)で刺激的な脚本が揃っていて好き。「愛という名の疑惑」はキム・ベイシンガー、リチャード・ギア、そしてユマ・サーマン、そして90年代の悪役専科エリック・ロバーツも登場して豪華。

ほかに90年代サスペンスは
「死の接吻」マット・ディロン
「愛を殺さないで」デミ・ムーア
「愛がこわれるとき」ジュリア・ロバーツ
「冷たい月を抱く女」ニコル・キッドマン
「プラスチックナイトメア」トム・ベレンジャー
「推定無罪」ハリソン・フォード
「パシフィックハイツ」マイケル・キートン
などなど、また観たい作品ばかり。
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