1966年、イギリス。海の上からロック音楽をラジオで流していた「海賊ラジオ局」と政府のストーリー。
60年代のイギリスのラジオは民法放送は全くなく、国営放送のBBC(英国放送協会)しかなかったそう。
レコード会社がBBCラジオに対して、レコードをかける時間を規制したため(レコードをかければかけるほどミュージシャンの演奏する時間が奪われるという理由)、BBCラジオは1日に45分しかレコードを流せなかった。
「海賊ラジオ局」はイギリスの放送法の規定を逃れるために、国際海域の沿岸際に停泊した船上から放送を行い、1日中音楽を流していた。
そんな事情なんて知らなくても、ロックが好きだったら絶対楽しめる作品。
舞台である60年代の音楽が多数使われていて、有名どころだと David BowieやThe Who、The Beach Boys など。全部で50曲以上使用されているそう。これはサントラ聴かなくちゃ！
曲だけでなく、ビル・ナイや今は亡きフィリップ・シーモア・ホフマンなどが演じる個性たっぷりな「海賊ラジオ局」の船員達の魅力も良いです。
船の上で自由で気儘な生活をするが、音楽に対する姿勢は熱く、まさにロック。熱狂的なリスナーの気持ちも理解できる。
そんなロック好きな人には堪らない傑作でした。
