良い役者を使ってお金もそれなりに掛かっているようなのだが、前年には「T2」同年には「エイリアン3」が出ている92年の作品とは思えないチープな雰囲気で、このB級感を楽しめるかが評価の分かれ目だろう。
もちろん当時リアルタイムで観たとしたら救いの無い作品だが、設定年の2009年を11年も過ぎた今観るとなかり笑える。
デストピア化した一番の原因を「オゾン層破壊」としているところにも時代を感じる。
原作があるのだがまったく違う内容で、今作の穴だらけの設定も魅力の一つだろう。それに10年前の傑作「ブレードランナー」を意識した美術が、ことごとくチープになってしまって笑いのネタになっているのも楽しい。
華の無い主役エミリオと、大根だが存在感が凄いミックの対比も面白し、なんとなく気合いの抜けた演技のアンソニーも笑える。
個人的には超真面目にSFしようとしたのだが、まったくセンスが無く珍作となったB級感を楽しめた作品。
