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デッドマン・ウォーキングのbabyのネタバレレビュー・内容・結末

デッドマン・ウォーキング(1995年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

夢中になった。
最後の姿は忘れられない。

私にとって誰でも殺していいのかという
問題はまだ正直自分の中で白黒つけられていない問題だと思う。
テレビで極悪人の死刑囚を見て、
ニュースで何人も殺してしまった人を
見て、こんな人は死刑だよと言う人も
いるが、私はいつまで経っても死刑に
なればいいと言う言葉は言えない。
もちろん、それぞれの言い分が何事にも
存在するから正解とかはないし、
罪を犯してしまった人はもちろん
肯定もできない。だけどあまりにも
物事と私との距離がある状態でその言葉を
発することに抵抗があった。

多分、私にはこの映画のラストが
腑に落ちてそっと蓋をできる物語だったし
一つの作品として好きなところが沢山
あった。自然に惹かれたんだと思う。
描き方がハートフルに持ってかなかった
この作品は決して彼の良心を寝返らせて
無理やり感動物語にすることはなかった。弱いからこそ、立ち振る舞いに影響して
彼が葛藤するべき壁がそこにあって
それを少し理解して口から吐いた時
そこに光はあったものの現実の世界とは
離れなければいけない瞬間だった。
でも、これからも彼を思ってくれる人は
確実にいたし、ちゃんと彼が必要な人の
心だけで生き続けるのだろうと感じさせる
描き方は彼が1番幸せだと思えた。

2人の視線だけでこんなにも夢中に
なれるのかと思ったし、私は絶対
忘れられないと思ったから、私にとっては
この作品が大切。
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