のんchan

デッドマン・ウォーキングののんchanのレビュー・感想・評価

デッドマン・ウォーキング(1995年製作の映画)
4.1
数日前のニュースで、ショーン・ペンが31歳下の女優と“Zoom婚”という記事が上がっていて、幾つになっても話題にインパクトのある人だなー‼️と思っていたが、8/17で60歳になるのですね。色々とおめでたい事で、まだまだこれからの活躍が楽しみです✨

この作品は3度目の鑑賞。もう25年前の作品になりました。
ショーン・ペンは35歳の頃。有名作が多過ぎますが、この作品は俳優としての彼らしさが1番出ているように思えるのです。

【実際に何人もの死刑囚に精神アドバイザーとして付き添ったシスター・ヘレン・プレイジョーンによる同名著書の映画化】

脚本・監督はティム・ロビンス。37歳にして監督2作目でオスカーにノミネート‼️
主演のスーザン・サランドンはアカデミー主演女優賞‼️(ティムとスーザンは事実婚の時)
なんか条件が整い過ぎていますけど、さぞかし充実していた頃なのでしょう、内容も素晴らしい仕上がりです✨


死刑囚のマシュー(ショーン・ペン)が、弁護士を雇う金がない為、最後の望みを期待して、貧困地区でアフリカ系アメリカ人のために働くシスターのヘレン(スーザン・サランドン)に文通相手になって欲しいと手紙を書きます。10代のカップルを惨殺した容疑で死刑を求刑されていたのです。ヘレンは文通を始め面会を重ねるうちに、死に怯えて反抗しながらも、なお無実を主張するマシューに心を突き動かされるようになります。ただ弱い者へ手を差し伸べたい一心だったヘレンは、遺族や刑務官たちと出会って当惑を覚えていきます。そして彼女は自問しとても苦しみます。目の前のこの男が本当に殺人を犯したのだろうか?そして、死刑というシステムを繰り返すことで何を得られるのか?それは自らの信仰の試練でもありました....


昔から死刑制度は各国で意見がなされて来ているが、現状では2019年6月現在、世界には206ヶ国ほど存在している中で、国際的には死刑が廃止される方向性にあるとされる。しかし、現在も死刑制度を存置している国も少なくない。日本はまだまだ死刑容認国ですね。

私はなんの思想も持たないし、無宗教であるが、死刑制度は廃止するべきではない気がしている。例えば目を覆いたくなるような残虐な殺人を犯した人間は、全く同じ事をされて死んで欲しいとさえ思う。

この25年前のアメリカの死刑のやり方は、とても優しい⁉️
ベッドに寝て、静脈注射で薬を注入していき、苦しむ事なく息絶えられる。(その前に睡眠薬等を注射されている)こんな楽チンであれば、治らない病気や老いやあらゆる安楽死・尊厳死をあの薬でして欲しいし、自分もそうして欲しいとさえ思えた。
それ程、苦しまない死刑執行だったのです。

この作品は死刑制度を語る話ではなく、死刑囚のその時の精神状態、そして、教誨師(大杉漣さん主演の2018年公開の映画でこの仕事を知ったけど、素晴らしい作品でした)のように、その時まで側に付いていたヘレンの心の葛藤を描いています。
のんchan

のんchan