このレビューはネタバレを含みます
この時代からパパラッチいるのか…と感心。
ローマの新興集合住宅と教会の対比が新鮮!上流社会で発酵された貴族趣味と、それにはそぐわない商業的近代建築を堪能できる。フェリーニがローマを撮ったように東京を撮る映画は何か。都市と建築が有機的で素晴らしい。
アメリカ人女優が大聖堂を駆け上がり、遺跡ではチャチャチャにロック、そして教会ではバッハ。いい!
さてサイモン・ペッグ主演、ニューヨークの英国人記者の奮闘記"セレブ・ウォーズ"では劇中で好きな映画として"甘い生活"が挙げられていた。なるほど双方ともに欧州インテリ崩れのゴシップ記者が主役。アメリカの表象が自己批判につながる点も共通。文学的に語るイタリアとユーモアで攻めるイギリスといったところでしょうか。