ゴジラ映画の人気投票でけっこう上位にランクインするというので、リアルタイムでは見ていなかった『ゴジラvsデストロイア』を見直し。
1995年って「アクアライン」ができる前か。できたばかりの「しながわ水族館」とか、当時は最先端だった「お台場」とか、その当時の時代を記録しているのは『寅さん』と同じく『ゴジラ』シリーズの魅力のひとつ。
ゴジラの造形の初代ゴジラにも見える目が良い。
有名な観光地の向こうから現れ、それを逃げ惑う人間目線から見せる絵が良い。銀座松屋前や国会議事堂に現れる絵がいい。特撮ファンが見たい絵を見せてくれる。
夜の暗さを上手く使った合成が上手い。ゴジラの熱線の光学処理も上手くなってる。
「芹沢博士」「山根博士」「オキシジェンデストロイヤー」第1作とストーリーを繋げてる。
平成シリーズの「スーパーX」きらい。だけど「メーサー砲」をリニューアルした「冷凍メーサー車」こっちは評価できる。
VSシリーズの「リトル」きらいなんだよなぁ。昭和の「ミニラ」は論外なんだけど、ゴジラはある意味「鬼神」のような存在だから「生物」として捉えてほしくないんだよなぁ。だから「生殖」もしなければ「子供」もいらない。
だからリトルがデストロイアに殺されるってのが許せないのよ。もし子供がいるとしても「ゴジラ」なら死んじゃいけない。だからこそのラストシーンなのかもしれないけど、やだ。
「ゴジラが東京を死の街にして溶けてゆく」
「これが私たちの償いなの？ 科学を、核を弄んだ、私たち人類の…」
第1作から平成の「VSシリーズ」まで、ゴジラの全部を終わらせるという気迫は感じる脚本だった。
この後『ゴジラ』は『ファイナル・ウォーズ』でもう一回終わって、『シン・ゴジラ』『マイナス・ワン』で大ブレイク。
山崎貴監督の続投で次回作も決定したらしいが、私は「続き」は作ってほしくなくて(変なもん作ると『ジョーカー』の二の舞になる)、時代も設定も変えて、また新しいゴジラを作ってほしい。例えば、今しら〜っと進む原発再稼働と絡めたゴジラとか。
結局、ずっと『ゴジラ』を見ていたいんだけどね。
